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終わっていない傷

たとえば、どこかを怪我した場合、通常は時間の経過とともにその傷は薄れて、やがてどこを怪我したのか分からなくなってしまいます。年齢が上がれば、回復に時間がかかりますが、それでも傷痕はだんだんと薄くなっていくことでしょう。

ところが、何年経っても薄くならない傷痕というものがあります。色が赤かったり、盛り上がっていたり。何十年も前の傷だし、痛みもないし、普段は忘れていて、時々誰かに「ここ、どうしたの?」と聞かれたり。そのような傷は、もしかしたら「終わっていない傷」かもしれません。

怪我をした後の、自然と通過するプロセスが中断されたりして、そこに余剰のエネルギーが残ることで「生きている傷」として何年も、何十年もそこに忘れ去られているのかもしれません。

そういう傷痕に優しく静かに触れていると、細かい振動を感じたり、あるかないかの熱を感じることがあります。静かに、静かに、傷痕と一緒にいると、振動が大きくなったり、熱が放出されたり、熔けていくような感覚とともに、何かが通り過ぎていくのを感じたりします。そのとき、その傷ははじめて「完了」し、それからゆっくりと薄くなっていきます。
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プロフィール

木村まや

Author:木村まや
1994年にクラニオセイクラル ワークに出会い、それからずっとこのワークの探求を続けています。

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