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記事一覧

手の中の感触

クライアントさんからよく質問されることのひとつに「何もせずに触れていて、どんなことを感じているんでしょうか?」というものがあります。感覚を言葉で説明することはとても難しい。身体システムの状況によって異なるし、同じセッションの中でも状況は刻々と変わり、質感、密度、温度など触覚を通してやってくる情報、イメージや映像のように視覚化された情報など、さまざま。たくさんある感覚の中に、「高エネルギーが身体の中...

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蝶形後頭軟骨結合(SBS:Sphenobasilar Synchondrosis)

クラニオセイクラル バイオダイナミクスの基礎トレーニングも後半になると、体の深部の構造に対するアプローチを学び始めます。たとえば脳脊髄液の排出に関わる頭蓋内の静脈洞、迷走神経が通る頚静脈孔、後頭骨-環椎-軸椎を含む後頭三構造、顎関節などなど。そのうちの代表的なものに、蝶形後頭軟骨結合と呼ばれる頭蓋のまさに中心部の構造があります。どれくらい中心かと言うと…。            (左から、頭蓋を下か...

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猫にクラニオ

何年か前に、三匹の子猫にクラニオのセッションをしたことがあります。 (クラニオセイクラル バイオダイナミクスのセッションです)海外在住の友人が、里親を探してもらうようにアニマル シェルターに託した三匹の子猫は、生まれて5日目に母猫を亡くし、その友人に救われて育てられました。順調に育った子猫たちでしたが、シェルターでの環境の変化についていけず、託して三週間目くらいに体調を崩して命も危ういと連絡があり、友...

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受験とクラニオ

今時は幼稚園から始まり、中学受験、高校受験、大学受験、資格試験、国家資格取得…さまざまな試験があります。クラニオの、ストレス緩和、頭スッキリ、風邪予防の効能(?)を期待されてか、最近は受験生やその家族にクラニオのセッションをする機会が増えています。長期ストレスは免疫力を損なうため、ストレスがピークに達する受験間際に体力の限界が来て風邪を引いてしまう…ということは、もちろん避けたいところです。そして受...

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事故・衝撃の早期解消セッション

交通事故や高所からの落下などにより、身体に衝撃が加わったり 大きなショックを受けた後に、病院で検査して特に問題が無いと言われても「何か変」という感覚が残ることがあります。その感覚を観察すると-神経が高ぶっている/何か中心がずれている/よく眠れない/音に敏感/食欲がない/気分が落ち込む/現実感がない/頭痛/めまい…などに気づくかもしれません。呼吸、心拍、睡眠と覚醒、消化・排泄など、私たちの身体を不随意...

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終わっていない傷

たとえば、どこかを怪我した場合、通常は時間の経過とともにその傷は薄れて、やがてどこを怪我したのか分からなくなってしまいます。年齢が上がれば、回復に時間がかかりますが、それでも傷痕はだんだんと薄くなっていくことでしょう。ところが、何年経っても薄くならない傷痕というものがあります。色が赤かったり、盛り上がっていたり。何十年も前の傷だし、痛みもないし、普段は忘れていて、時々誰かに「ここ、どうしたの?」と...

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トラウマへの働きかけ

最近はトラウマという言葉をよく聞くようになりました。心的外傷と言われるので心の問題として取り上げられますが、その症状は心だけでなく身体にも現れます。何故だかわからないけれど、こんな症状が続いて困っている。何故だかわからないけど、こんな気持ちが続いて戸惑っている。「あの時のアレが原因だ!」とはっきり言えるようなことは思い当たらないけれど、とにかく今、困っている。そういうときに、もし原因がわからないと...

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事故とクラニオ(1)

事故に出会うと身体システムはショックを受けます。交通事故、転倒、落下、その他外部からの高衝撃があると身体の中の秩序が乱れ、リズムが消えてノイズでいっぱいになります。こういうとき、まずは病院の診察なり治療なりを受けて、その後にできるだけ早くクラニオセイクラル バイオダイナミクスのセッションを受けられることをお勧めします。ショックを受けた身体システムは、触れてみると大嵐の海のようです。クラニオセイクラ...

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頭蓋骨のハーモニー

バイオメカニックのトレーニングでは、ハンド ポジションについて厳しく指導されました。たとえば頭蓋冠ホールド(サザーランド ホールド)と呼ばれる、頭蓋へのハンド ポジションは、どの指がどの骨に触れるのかが決まっていました。小指は後頭骨、薬指が側頭骨の乳様突起、中指が側頭骨の頬骨弓、人差し指が蝶形骨の大翼、親指が前頭骨。手のひらで頭頂骨。手の小さい人たちが頭の大きいクライアント役とパートナーを組むと「手...

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プラクティショナーの本質 Quality

クラニオセイクラル バイオダイナミクスの基礎トレーニングでは、ニュートラル(中立)の状態、自分の内側にただ静かに在ることを、繰り返し、繰り返し練習します。バイオダイナミクスのセッションでは、プラクティショナー(施術者)は第一次呼吸と呼ばれる、生命のリズムが本来の力を発揮できるようにサポートをします。クライアントの意図、プラクティショナーの意図よりも、第一次呼吸の意図を優先し、第一次呼吸に道を譲りな...

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プロフィール

木村まや

Author:木村まや
1994年にクラニオセイクラル ワークに出会い、それからずっとこのワークの探求を続けています。

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「症状」とクラニオ Dec 15, 2022